猫を飼っている人の中には、避妊手術をした方がいいのか迷っている人も少なくないでしょう。
結論から言うと、猫の避妊手術はした方が良いです!
なぜなら、
- 病気の予防
- 長生きに繋がる
- 欲求不満によるストレス軽減
- 発情行動が解消され飼い主の負担軽減
- 望まぬ妊娠の回避
といった理由があるからです。
このように、避妊手術にはたくさんのメリットがあります。今回の記事では、メリットの具体的な内容や手術に対するデメリット、手術の内容、費用について詳しく紹介しますね!
【飼っている猫を避妊手術させようか迷っている!】そんな人におすすめの内容となっています!
猫の避妊手術をおすすめする理由
飼っている猫に、赤ちゃんを産ませる予定がないのなら、早めに避妊手術を行うことをおすすめします。
理由としては、避妊手術をすることで病気の予防となり、猫を長生きさせることに繋がるからです。
どのような病気を予防できるのかというと、子宮系の病気や乳ガンのリスクを避妊手術によって抑えることができます。具体的に説明すると、生後6ヵ月で手術をした場合、乳ガンの発生率は91%減り、子宮系の病気については発症をほぼ0%にできるのです。
また、猫の欲求不満によるストレスを軽減できるのもメリットの一つとなります。
さらに、飼い主にとっては発情行動(大きな声で鳴く・マーキングなど)の悩みを解消できるのは嬉しいメリットになります。
猫の妊娠率は100%のため、手術を行わないとほぼ確実に性行為で妊娠してしまいます。そのため、猫の妊娠を望まないのなら絶対に避妊手術をするようにしましょう!
猫の避妊手術のデメリットは?
- 猫の体に負担がかかる
- 術後は肥満になりやすくなる
避妊手術をしようか迷っている人のなかには、手術によるデメリットが気になって実行にうつせない人も…。
結論から言うと、リスクは0ではありません。麻酔をかけて手術を行うため、猫の心臓や体に少なからず負担はかかります。高齢猫や心臓病をもった猫の場合は、体への負担がさらに高くなるでしょう。
また、避妊手術を受けた猫はホルモンバランスが変化します。その結果、食欲は増えるのに代謝は低下するため、手術前より太りやすくなってしまうのです。
ですが、現在は医療も発達してるので、手術のリスクはそこまで高くありません。むしろ、手術をしないで病気にかかる方が、長生きできないリスクは高くなってしまいます。
ホルモンバランスによる肥満体質も、与えるキャットフードの量を調節することで、対応できます。最近では、低カロリー設計の避妊後用キャットフードも販売されているので安心です。
避妊用キャットフードの特徴とおすすめのフードはこちらで詳しく解説してます👇
猫の避妊手術にかかる費用
猫の避妊手術にかかる費用は、猫の健康状態や年齢、手術を受ける動物病院によって異なるため、一概にいくらとは言えません。ですが、おおよその相場としては20,000円~40,000円ほどです。手術費用とは別に、血液検査やX線の検査費用が発生することもあります。
避妊手術に動物保険は適用できる?
基本的に、動物保険は適用されません。理由として、動物保険の多くは病気やケガに対する保険となっており、健康体の猫に対する手術は適用外となっているからです。そのため、避妊手術といった、病気やケガではない処置については保険が適用されません。
40,000円の費用が全額自己負担となると、高いと感じる人もいるでしょう。しかし、手術をせず病気になると、それ以上の金額が治療にかかってしまいます。
例えば、メス猫が避妊手術をしなかった場合、下記のような病気にかかる恐れがあります。
病名 | 手術費用 |
---|---|
子宮腫瘍 | 約41,000円 |
子宮蓄膿症 | 約41,000円 |
卵巣腫瘍 | 約40,000円 |
上記費用は、手術代だけの金額。入院や通院が必要になると、さらに費用は高くなってしまうのです。
結果的に、避妊手術を受けた方が費用を安く抑えることができ、猫の長生きにも繋がるので、飼い主と猫どちらもWinWinになります!
助成金が出ることも!
地域によっては、飼い猫の避妊手術に助成金が出る場所もあります。助成金の支給金額は各自治体によって異なりますが、4,000円~10,000円ほどが相場です。通常40,000円の手術代が、助成金によって30,000円まで安くなるので、かなりの負担軽減となります。
ただし、助成金は希望したからといって必ずもらえるわけではありません。事前に申請が必要となり、審査を行ったうえ、通過してはじめて助成金が支給される仕組みになります。
助成金について詳しく知りたい人は、住んでいる地域の役所に問い合わせして確認してみましょう!
猫の避妊手術は1歳までに!
何歳までに避妊手術を行えばいいのか疑問に思う人も少なくないでしょう。
結論から言うと、猫の避妊手術は、発情や性成熟を迎える前に行うのが理想です。年齢としては、生後6ヵ月~1歳頃までとなります。
1歳までに避妊手術をすることで、発情期にみられる人間の赤ちゃんのような大きな鳴き声や、マーキングを防ぐことができます。
ですが、1歳を過ぎたからといって、手術ができないわけではありません。1歳までというのはあくまで理想の話なので、1歳を過ぎた猫を飼っている飼い主も安心して動物病院に避妊の相談を行いましょう!
猫の避妊手術はどれくらいの時間がかかるの?
避妊手術の時間は、おおよそ3時間〜5時間程度です。
猫の体質や状況、麻酔のかかり具合によっては、多少前後する恐れもあります。手術の内容は、卵巣と子宮を摘出する手術です。
手術の後は、数日(1~2日ほど)入院する子もいますが、元気であれば日帰りできることも。手術では傷口を糸で塞ぐため、術後1~2週間後に抜糸が必要になります。また、術後は手術による悪影響がないかの経過観察のため、定期的な通院を求められることもあります。
もし手術後に下記のような症状があれば、すぐ動物病院へ行くようにしてください。
- 元気が無い
- ご飯をまったく食べない
- 傷口をしきりに気にする
- 鳴き止まない
- 出血が見られる
猫の避妊手術前に気をつけること
手術を行う動物病院によって時間は若干前後しますが、基本的に手術前は絶食を指示されます。
理由としては、胃に何か残っている状態で麻酔をかけると嘔吐し、最悪の場合嘔吐物がのどに詰まり窒息死してしまうからです。
そのため、手術前日の夜21時以降、ご飯やおやつ、水は与えないようにしましょう。手術当日も、一切与えてはいけません。
ご飯も水も飲食できないため、可哀想に思うかもしれませんが、猫の安全を考え我慢してくださいね!
今回紹介した内容は、あくまで一般的なものです。実際には手術をする獣医師さんの指示に従うようにしてください。
まとめ
猫の避妊手術は、長生きに繋がるとても大切なものです。
今回紹介した内容をまとめると、
手術のメリット | ・病気の予防 ・長生きに繋がる ・欲求不満によるストレス軽減 ・発情行動が解消され飼い主の負担軽減 ・猫の妊娠を望まない場合の妊娠予防 |
手術のデメリット | ・麻酔を行う手術のため、少なからず命に対するリスクはある ・ホルモンバランスの変化によって肥満になりやすい |
手術にかかる費用 | 約20,000円〜40,000円(血液検査やX線検査が必要な場合はプラス費用) |
手術内容 | 卵巣と子宮を摘出する |
手術時間 | 3時間〜5時間ほど |
入院期間 | 1日〜2日ほど(健康状態によっては日帰りもあり) |
通院期間 | 2週間ほど(術後の経過観察や抜糸のため) |
となります!
猫の避妊手術は早ければ早いほど、メリットが大きくリスクを抑えることができます。
手術費用を高く感じる人もいるかもしれませんが、飼っている猫が長生きできると考えればそこまで高くは感じないでしょう。
もし、手術に対する猫の体への負担で悩んでいるのなら、一度獣医さんに相談することをおすすめします。
プロの目線から、どれほどの負担になるのか、また避妊手術に対する疑問なども適切に回答してもらえます。
避妊手術をして、猫と元気に楽しい毎日を過ごしていきましょう!