「猫がご飯のときに、涙を流して食べているから心配。美味しくて感動しているだけなのかな?」
猫のなかには、ご飯中に涙を流しながら食べる子もいます。
初めて見る飼い主さんは、理由がわからずビックリしますよね。
結論から言うと、ご飯のときにだけ涙を流すなら、それほど心配する必要はありません。
しかし、日常的に涙を流すようなら病気の恐れがあるため危険です。
病気を悪化させないためにも、なるべく早めに原因を突き止め、改善する必要があります。
とはいえ、初めて経験する飼い主さんからすると、
- 何が原因で涙を流すの?
- どういった対処法があるの?
など、知らないことが多いでしょう。
そこで今回は、猫が涙を流す原因と対処法を詳しく紹介します。
目次
猫は感情によって涙を流すことはしない
猫にも人間と同じように、涙は存在します。
ですが、猫はご飯が美味しいといった感情で涙を流すことはありません。
もちろん、悲しいや痛い場合も同じです。
そのため、猫が涙を流すのは、目になんらかの異常がある恐れが非常に高いです。
ご飯のときにだけ涙を流しているのなら緊急性は低いのですが、ご飯のとき以外でも泣いているのなら病気やケガが考えられます。
まずは、猫がいつ涙を流しているのか様子を見てみましょう。
ご飯のときにだけ泣くのなら病気の確率は低い
ご飯のときにだけ涙を流すのなら、そこまで緊急性は高くありません。
とはいえ、涙を流すのは普通のことではないため、原因をしっかり突き止めましょう。
鼻涙管が詰まって涙となっている
鼻涙管(びるいかん)とは、鼻と目をつなぐ管のことを言います。
正常な場合は、涙が多く分泌されると鼻に抜けるのですが、鼻涙管が狭くなると涙が鼻から排出されずに目からでてきます。
鼻涙管が詰まるのは、ご飯を食べているときに起こりやすいため、ご飯中だけ涙を流すようなら詰まっている可能性が高いです。
そのままでも特に問題ありませんが、心配な場合は動物病院で涙管洗浄を行うとよいでしょう。
ゴミが目に入った
人間と同じように目にゴミが入った場合も、異物を外にだすため涙を流します。
猫の顔は地面に近いため、ホコリやゴミが目に入りやすいです。
また、ご飯を食べるときも、餌の距離が目と近くなるため、餌のカスが目に入ることがあります。
異物が取れれば涙もおさまるので、猫が異常に目を掻かない限りは、特に気にしなくても大丈夫です。
歯が悪くなっている
上アゴの歯の根元が悪くなっているときも、涙を流すことがあります。
餌を噛む際に、悪くなっている上アゴの歯が、目の近くの神経を刺激してしまうことで涙がでてきます。
歳をとると歯が悪くなっていくので、老猫の場合はこの原因が考えられます。
ご飯のとき以外にも泣いているなら要注意
ご飯のとき以外にも涙を流しているようなら、病気やケガの恐れがあります。
そういった場合は、緊急性が高いため要注意です。
結膜炎
涙を流す原因のひとつが結膜炎です。
結膜炎とは、まぶたと眼球をつなぐ結膜が炎症を起こす病気。
原因としては、細菌感染や異物が目に入ることで起こります。
- 目が赤く腫れる
- 涙がでる
- 目ヤニがでる
角膜炎
結膜炎と同じ目の病気のひとつです。
黒目を覆っている角膜が炎症を起こした状態。
原因としては、外傷によって目が傷つくことで起こります。
- 目が赤く腫れる
- 涙がでる
- 目に痛みがでる
- 目ヤニがでる
- 目の周りが汚れる
- 目が白く濁る
目のケガ
目に傷があった場合も涙を流します。
原因としては、猫同士のケンカ、もしくは何かに目をぶつけたなどが考えられます。
外で飼っている猫に多いです。
猫が涙を流すときの対処法
部屋やケージを清潔に保つ
部屋やケージが汚いと、ホコリやゴミが猫の目に入りやすくなります。
そういったリスクを減らすためにも、定期的に掃除をするようにしましょう。
また、掃除をすることで部屋が綺麗になるので、何かにぶつかってケガをするのも減らせます。
清潔な空間は、ストレス軽減にも繋がるので、面倒くさがらずに掃除してくださいね!
猫の顔を定期的に拭いてあげる
涙の量が多いと目ヤニがでやすくなります。
目ヤニは放っておくと、目の健康状態を悪くします。
そうならないためにも、目ヤニがでていたら、すぐ拭いてあげるようにしましょう。
また、目の周りにゴミやホコリが付いていると、目に入ってケガや病気になる恐れもあるので、定期的に拭くことが、目を健康に保つうえで重要なのです。
病院に連れて行く
ご飯のとき以外にも涙を流すなら、すぐ獣医さんに診てもらってください。
結膜炎や角膜炎の場合は、動物病院での治療が必要です。
一般的な治療方法は、目を洗浄して抗生剤や点眼薬の投与となります。
ケガの場合は、状態や原因によっても治療法が異なるため、どういった治療になるか一概には言えません。
とはいえ、緊急には変わりないので、なるべく早めの行動が重要です。
猫の涙を放っておくと…
確かに、病気やケガでなければ、そこまで緊急性は高くないと言いましたが、何もしないでいいというわけではありません。
猫が涙を流しているのを放っておくと、最悪の場合手術が必要になることもあります。
具体的に説明すると、涙の量が多いと目ヤニが多くでてきます。
目ヤニが多いまま放置していると、眼球と結膜がくっついた状態となり、手術をしないとまぶたが開かなくなってしまうのです。
そうならないためにも、猫が涙を流していたら放っておかずに、しっかり拭いてあげるようにしましょう!
猫がご飯中に流す涙の原因を突き止め対処しよう!
今回紹介したように、猫の涙は様々な原因によって引き起こされます。
- 鼻涙管が詰まって涙となっている
- ゴミが目に入った
- 歯が悪くなっている
- 病気(結膜炎や角膜炎)
- ケガをしている
ご飯のときにだけ涙を流しているのなら、特に心配する必要はありません。
しかし、常に泣いているようなら、なるべく早めに動物病院で診てもらいましょう。
また、部屋やケージは定期的に掃除をし、猫の顔が汚れていたらすぐ拭いてあげるようにしてください。
清潔な状態を維持することで、猫がのびのびと生活できますよ!