愛猫が水を飲まないと心配ですよね。
「もしかしたら病気?」
と疑う人も少なくないでしょう。
結論から言うと、
- 水がキレイではない
- 水飲み場を1箇所しか置いていない
- 容器が好みではない
- 水の味が好みではない
などが原因の可能性があります。
そのため、上記の原因を改善してあげたら水を飲んでくれます。
とはいえ、具体的にどう改善していいのか悩む人も多いでしょう。
そこで今回は、上記の原因をさらに深掘りして、具体的な対処法を詳しく説明していきます。
目次
猫はあまり水を飲まない動物という情報は嘘!
「猫の祖先は砂漠地帯にいたため、水をあまり必要としない」
こんな話を聞いたことはありませんか?
でも実はこの話、嘘なんです!
砂漠にいたというのは本当ですが、水をあまり必要としないではなく、自ら水を探すというよりは、水の前を通りかかり目についたら、ついでに飲むという感じです。
しかし、砂漠地帯は池や川、湖など水がある場所はほとんどなく、水を飲める機会が少なかったのです。それが、水をあまり必要としないと誤解されている原因の一つと言われています。
そのため、猫もしっかり水分補給が必要なのです。水分をしっかり取らないと脱水症状や尿路の病気になる恐れがあります。
猫も人間同様、体の多くが水分でできています。
具体的には、
- 子猫60~80%
- 成猫50~60%
が水分となっているのです。
もし水分を補給せず、10%以上の水分が体内から無くなると命に関わることもあります。
そうならないためにも、1日に必要な水分量は必ず与えてください。
1日に必要な水分量
1日に必要な水分を与えてくださいと言われても、どれほどの量を与えたらいいのか迷いますよね。
体重や年齢によって異なるため一概には言えませんが、だいたい1日あたり体重1kgに対して20ml~50mlが理想と言われています。
60ml以上摂取している場合は、水を飲みすぎているので、こちらの記事をチェックしてください🥤
ただしこの数値は、1日のトータル水分量。
猫は飲み水以外にも、キャットフードから水分を摂取しています。そのため、キャットフードの水分量を併せて、理想の水分量になるように調節してください。
キャットフードの水分量はパッケージに記載されています。
だいたいのフードが、
- ドライフード5~10%
- ウェットフード70~80%
の水分となっているはずです。
とはいえ、パーセント表示だとあとどれくらい水を与えていいのか、わかりづらいですよね!
その場合は、下記の計算式にあてはめることで割り出せます。
フードの量×水分量(%)=摂取した水分量(g)
たとえば、ドライフードの量が100g、水分量が6.0%だった場合、100g×6.0%=6gになりますよね。
キャットフードで6mlの水分を摂取していることになるので、残り14ml~44ml(体重1kg)を飲み水から摂取する必要があるのです。
ウェットフードも同じように計算できるので、実際に試してみましょう。
猫が水を飲まない原因
猫が水を飲まない原因はいくつかあります。
最初の方でも触れましたがほとんどの場合、
- 水がキレイではない
- 水飲み場を1箇所しか置いていない
- 容器が好みではない
- 水の味が好みではない
が原因となっている可能性があります。
猫は神経質でキレイ好きな動物なので、不衛生な環境や自分が好まない環境だと、水はもちろんご飯さえも食べなくなってしまいます。
もし、愛猫が水を飲まなくなったら、まずは上記の原因にあてはまっていないか確認してみましょう!
猫が水を飲まない時の対処法
原因を改善すれば飲むようになるといっても、具体的にどうすればいいのかわからないと行動に移せませんよね。
ここでは対処法ごとに詳しく紹介していきます。
常にキレイな水を用意する
毎日新鮮な水を与えましょう。
少しでも古くなると、匂いや味が変わるので水を飲まなくなってしまいます。
ついついやってしまいがちな「水の継ぎ足し」ですが、これもダメです!
水だけではなく、容器も常にキレイな状態を保ってください。容器が汚れていることでも飲まない原因になってしまいます。
しっかり容器を洗って、常に新しい水を入れてください。
理想は毎日洗うことです。
そんな時は、給水器がおすすめです。
給水器はフィルターを通して汚れを取り除き水を循環させるため、いつでも新鮮な水を飲むことができます。
残業や外出が多い場合は、自動給餌器とセットで置いておくと、いつでも新鮮なご飯と水が飲めるので安心です。
おすすめの自動補給器はコチラのページでまとめています👇
水は複数箇所に置く
最初でも触れましたが、猫は通りすがりに気づいたら水を飲みます。
そのため、1箇所だけではなく、部屋の色々な場所に水が飲める場所を用意しましょう。
そうすることで、猫がどこにいてもいつでも水が飲めるようになります。
ちなみに、トイレの近くに水を置いても猫は飲みたがりません。トイレが不衛生な場所というのがわかっているからです。
水飲み場はできるだけ、トイレから離して置くようにしましょう。
水の容器を変えてみる
猫によっても容器の好みが違います。
自分の好みではないと、まったく使わないことも。なので、水を飲まないのなら容器を変えてみるのも一つの方法です。
材質や大きさなど色々な種類の容器を試してみましょう。
ちなみに、猫は自分以外の猫が使った容器を使いたがりません。
そのため、猫を多頭飼いしているのなら、猫ごとに容器を用意してあげる必要があります。
水の種類を変えてみる
猫の飲み水は、基本的に水道水で問題ありません。しかし、どうしても飲まないのなら水の種類を変えてみるとよいでしょう。
猫はカルキの臭いを嫌うことがあるので、水道水を一度沸騰させ冷まして与えてみてください。そうすることで、飲むようになるかもしれません。
また、ぬるま湯を好む猫もいるので、冷たい水を与えている場合は、人肌程度のお湯を与えてみてください。
最近では、猫用のミネラルウォーターも販売されています。
猫の好む味となっており、下部尿路の健康にも配慮されているためおすすめの商品です。
ウェットフードを与える
ドライフードを与えているのなら、ウェットフードにするのもおすすめです。
ウェットフードのほとんどが水分でできているため、ウェットフードを食べるだけで多くの水分を摂取できます。
どうしてもウェットフードを食べないのなら、ドライフードをお湯でふやかすのもおすすめです。
水分を含むだけではなく、匂いが出るので猫が好んで食べるようになりますよ!
ウェットフードとドライフードの特徴や違いをもっと知りたい方はコチラ👇
水を飲まない猫はどうなるのか
あまりにも水を飲まないと脱水症状はもちろん、病気にまでなってしまう恐れがあります。
- 膀胱炎
- 尿結石
- 慢性腎不全
尿結石は、水を取らないことで尿の濃度が濃くなり膀胱内に石ができる病気です。排出の際に痛みがでたり、出血したりします。
尿結石が悪化すると、膀胱が炎症をおこし膀胱炎になってしまいます。痛みや血尿はもちろん、熱がでたりすることも…。
慢性腎不全は猫がかかりやすい病気の一つで、尿結石の感染症としてかかるケースがあります。食欲や元気がなくなり、最終的には痩せ細って死に至ることもあるのです。
このように、水を飲まないことで恐ろしい病気にかかる場合があります。
「水をあまり飲まないけど、もう少し様子を見ようかな」
といったことをすると、手遅れになる恐れもあるので、猫の状態をみて必ず水分を摂取させるようにしてください。
猫に与えてはいけない水があるって本当?
猫に与えてはいけない水があるのは本当です!
その水は「硬水」。
硬水はマグネシウムとカルシウムが多いため、与えすぎると尿路結石の原因になってしまいます。
日本の水道水は、ほとんどの場所で軟水が使われているため問題ありません。
しかし、市販のミネラルウォーターには硬水の水があります。
ミネラルウォーターを与える場合は、硬水になっていないか注意しましょう。
猫がどうしても水を飲まない場合は動物病院へ
今回紹介した対処法を試したけど、まったく水を飲まないのなら病気の可能性が高いです。
その場合は自分でなんとかしようとせず、すぐに獣医さんへ相談するようにしましょう。
なんともなければよいのですが、病気だと早めに発見できた方が悪化を防ぐことができます。
できればかかりつけの病院があると、獣医さんも慣れた先生ですし、気軽に相談もできるのでおすすめです!
コチラで正しい動物病院の選び方を紹介しています。命にかかわることなので、動物病院はしっかり選びましょう👇
猫には新鮮な水を用意して美味しく飲んでもらいましょう!
猫が水を飲まない原因は、水の場所や衛生面に問題があることが多いです。
- 常にキレイな水を用意する
- 水は複数箇所に置く
- 水の容器を変えてみる
- 水の種類を変えてみる
- ウェットフードを与える
猫も毎日新鮮で美味しい水を飲みたいと思っています。
毎日キレイな水を準備したり、容器を洗うのは大変かもしれませんが、可愛い愛猫を長生きさせるためと思えばそれほど大変ではないでしょう。
どうしても準備するのが難しいのなら、給水器を活用するのも一つの方法です。
猫が毎日健康で長生きできるためにも、飼い主さんがしっかりサポートしてあげてくださいね!